先日の記事で、転職活動の進め方について書きました。【準備+応募】【書類選考+面接】【退職交渉+引継ぎ】という3つのフェーズで進むという話を書きましたが、そのフェーズごとの詳細を書きたいと思います。
転職活動の進め方。何を準備する?どれくらいかかる?始める前に知っておきたい3つのフェーズについて。
前回は【準備+応募】のフェーズについて、職務経歴書の書き方について書きました。
今回は【書類選考+面接】のフェーズから、書類選考の通過率と面接の準備について書きたいと思います。
面接についても職務経歴書同様、これをやっておけば100%通ります、という魔法はありませんが、ある程度の準備と想定をしておくことで、臨む気持ちも変わってくるでしょう。
また、中途の場合新卒と違って書類選考の通過率も高くありません。
その背景を理解しておくことで、行き詰まったときに次の手を打つことができるようになるでしょう。
★CONTENTS★
■書類選考ってこんなに落ちるの!?中途採用における通過率の話し。

世代によっても感覚は異なると思いますが、書類選考の通過率(面接に呼ばれた数÷応募した数)ってどれくらいだと思いますか?
新卒の時代を考えてみてください。最近就活をした世代の方であれば、結構通りました(中にはほぼ通りました)という感覚の方も多いのではないでしょうか?
転職活動と就職活動の違い
中途採用における書類選考の通過率は、新卒よりもぐっと低くなります。転職支援の仕事をしている現場で見ると、ざっと20%程度、という感覚です。
※あくまで人やケースにもよりますし、精緻なデータを取ったわけではないのですが、新卒より格段に低くなることは事実でしょう。
この事実や背景を知らずに転職活動に臨むと、「なんでこんなに通らないんだ?」となり、気持ちが萎えたり、誰かのせいにしたり、転職活動自体が嫌になったりしてしまうので、事前に心構えをしておいた方がよいです。
なぜ新卒よりも通過率が低くなるのか。背景は主に2つあります。
- 採用人数の問題
- 現職との経験の親和性の問題
採用人数の問題。
一つ目は、採用人数の問題です。
日本の新卒採用は、一括大量採用になりますので採用人数が2桁や3桁という企業が多く存在します。
それに対して、少子高齢化の影響もあり就職活動をする学生さんの数が少ない、よって書類選考が通りやすくなるという事象が発生しているわけです。
企業としても貴重な学生と接点を取りたいので、まず書類は通して面接でジャッジ、という流れにもっていくわけです。
一方で中途採用は、基本的に採用人数が1-2名程度、ということが多いです。人事としても1-2名採用するために何百人と面接ってキャパ的にできないですよね。よって書類選考で絞込みをかけるわけです。
現職との経験の親和性の問題
二つ目は、現職との経験の親和性が問われる、という点です。
採用をするための基準は各社各様に異なりますが、思いっきり単純化すると、
- 経験(=今までの経験と募集ポジションとの親和性があるかどうか)
- ポテンシャル(=経験以外の面で入社後に活躍してくれる可能性を感じられるかどうか)
の2つに分けられます。これが新卒の採用と異なる点です。新卒の場合は実務経験がないので、ウェイトがほぼ100%ポテンシャルに寄ります。
一方で中途の場合、長い短いは別として何かしらの経験があるので、ポテンシャル100%ということにはならないわけです。この傾向は年齢を重ねるごとに強くなります。年齢が上であるほど、経験の親和性を色濃く見られるということです。
たとえ話ですが、メジャーリーガーの大谷翔平選手は野球であれば各チームから引き合いがあると思いますが、彼が明日から柔道の選手になりますって言っても、メジャーの時と同じ評価を得られるとは限らない、というのと同じことです。(大谷選手くらいになると宣伝効果もあるでしょうからその点は事情が異なりますが・・・)
ということで、新卒よりも書類選考の通過率が低くなるのは、採用人数の問題と、経験の親和性の問題、の2点が要因になります。
よって、自分の市場価値がどうとか気にする必要はないわけです。落ちた案件についてくよくよするより、通った会社の面接に大事に行く、というマインドで臨んだ方が、物事は前に進んでいきます。
■説明会もないのに何を準備しよう!?中途採用の面接準備。

新卒の就活の時って、面接の前に必ずと言っていいほど説明会がありますよね。合同説明会のようなブース形式のものもあれば、自社で行うものもあったでしょう。そこで聞いた話をもとに、志望動機やら自己PRやらを準備する、というのが通例だと思います。
一方で、中途採用の場合にはその説明会にあたるものがありません。転職フェアのようなものであれば、ブースで説明会的なことをやっている企業もありますので、活用するとよいと思いますが、それ以外のケースだとなかなかそういう機会がありませんよね。
どれくらい準備すればいい!?転職の面接準備。
そんな中で何を準備すればいいのかという話ですが、まずスタンスとして、新卒のときほど詳細に企業のことを知って臨む必要はない、という点を抑えておきましょう。面接をする企業側も、説明会をやっていないのでそこまで詳細に自社のことを把握しているとは思っていないです。
多くの企業が、1次面接で仕事内容や会社について説明をしてくれます。それをもとに2次面接以降、より具体的な話ができるように準備しましょう。
ただ、1次面接の段階で、ビジネスパーソンとして最低限、「公開情報」は抑えて臨んでください。例:ホームページ/求人票/最近のニュースなど。これはマナーです。
なお、ホームページってよくダラーと見て何が大事なのか分からなくなりがちじゃありませんか?
ホームページを見るときは、ビジネスモデルに注目してみるとよいでしょう。
ビジネスモデル=
- その会社が、何にお金を払って【支払/調達】
- 何を提供して【サービス/商品/付加価値】
- どこからお金をもらっているのか【売上/顧客】ということです。
詳しくは、ビジネスモデルの記事に書きましたので、参照してください!ここを抑えておくだけで、企業理解が大きく進むでしょう。
では、「しゃべること」としては何を準備しておけばよいでしょうか。聞かれることは各社によって異なりますので、エージェント等が間に入っている場合は事前に聞いておきましょう。
自己紹介
面接の冒頭に、自己紹介をしてくださいと求められるケースがありますので、面食らわないように準備しておきましょう。
ここでは業務に関することを話すようにしてください。1点だけ面接官に聞いて欲しいポイントを話しておくとよいです。例:新規開拓では部内でトップの成績を残しております など。
なお、ここでのPRは1点だけにした方がいいです。自己紹介は自己PRの場ではないので、やり過ぎると趣旨と違うことを答える人、という印象を持たれてしまいます。
転職理由
どういう理由で転職を考えているのか、について準備しましょう。可能な限り「もっとこうしたい」「こういう仕事をしたい」という内容で話した方がよいです。
本音を言えば、転職理由はネガティブな事の方が多いでしょうが、それを前面に出し過ぎると、同じことが起こった時に長続きしない人、という印象を持たれます。
企業のスタンスとして、本当に本音でしゃべってよ、というところもありますので、その際は本音で話した方がよいケースもあります。
志望動機
なぜ応募をしたのか、という点について話せるようにしましょう。ここでポイントになるのが、下記の3点です。
- 転職理由との一貫性があるか。
- やりがいと紐づいているか。
- 経験と紐づいているか。
ひとつめの転職理由との一貫性があるか、が最も大事です。「その理由で転職しようと思っているなら、うちを受けに来るよね」と自然に思えるかどうかがポイントになります。
たとえばですが、
転職理由「営業の仕事をしていて納期とかノルマが辛いので転職活動をしています」
志望動機「ノルマがない事務を受けてます」
って話をしたときに、事務って納期厳しいですけど、とか、ノルマきついことが事務をやりたいこととどう関係あるの?という印象になり、転職理由と志望動機に一貫性がありません。
そこに、
営業をしていて数字を挙げることもそうですが、それ以上にお客さんからの数字とは関係ない問い合わせに答えて感謝されたり、社内の後輩や先輩の仕事を先回りしてサポートして助かったって言われることがとてもやりがいに感じていた。 ・・・やりがい軸
営業を経験しているから、営業事務の人がどういうサポートをしてくれたら助かるのか、理解している。その経験を活かして貢献できそうだと思った。・・・経験軸
という話しを盛り込むと、受ける印象は変わりますよね。
経験や強み
職務経歴書の自己PR欄に書いたことを中心に話してよいです。できるだけ受けている求人の内容に合わせたことを話せるように準備しましょう。
強みや経験は、「入社後の再現性」が見られていますので、現職でなぜその実績を挙げることができたのか、という点を話せるようにしておくとよいでしょう。
希望年収
1次面接から聞かれるケースとそうでないケースがありますが、聞かれて動揺しないように準備しておきましょう。
ポイントは、生活のことを考えて最低でも欲しいラインと本当の欲しいラインの両方を言えるようにしておくことです。
また、希望年収が求人票に記載の範囲を超えないようにすることも大事です。事前に見ているので問題ないとは思いますが、あまりに乖離のある数字を言うと、それが要因の一つとなってお見送りになる可能性があります。
入社可能日
希望年収と同じく、聞かれて動揺しないように準備しておきましょう。
答え方としては、「内定をいただいてから●か月後」とか、具体的に言えるようであれば、「●月●日以降であればいつでも」などと答えましょう。
なお、「内定をいただいてから●か月後」、と答える場合、一般的には1か月後が無難です。待ってくれて2か月程度、3か月を超える場合、どうしてかな?となると思います。
逆質問
最後に質問はありますか、と逆質問の場を設けてくれる企業が多くあります。
何もありませんだと、意欲あるのかしら?と思われることも多いので、何かしら3-5つほど準備しておきましょう。
内容のポイントは、「自分が入社して活躍することをイメージするために必要となる情報」です。福利厚生や働き方のことを聞くのは内定が出てからの方がよいでしょう。
■まとめ
中途採用の選考は、新卒と異なる点がいくつかあります。それゆえに、選考の難しさを感じたりすることもあると思います。
しかし、お互いの相性を見ている場であるということに変わりはありません。採用する企業としても入社したからには長く活躍して欲しいと思っています。
面接準備のポイントをまとめます。
- そもそも転職活動の書類選考通過率は新卒より低い!書類が通った求人を大事にしよう!
- 説明会が実施されないのは面接官も承知のこと。1次面接は公開情報で得られる情報の範囲でしっかり準備しておこう!
- 定番の項目は、自己紹介/転職理由/志望動機/経験や強み/希望年収/入社可能日/逆質問!
また、求人票等の公開情報からはイメージできないことの方が多いです。人にもよりますが、ぜひ時間が許す限り、多くの企業に面接に行ってみることをお勧めします。会社に行って話を聞くと、五感で情報をキャッチできるので、自分の意思決定の質・精度が上がります。
本記事の内容を参考に、ぜひ転職活動を前向きに進めてみてください。




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